三重県伊勢市の外壁・屋根塗装専門店「外壁屋根ヨシダ」です。
「そろそろ屋根の塗装かな」——築15年から20年ほどのお住まいで、そう考え始めた方に、どうしても先にお伝えしておきたいことがあります。実は日本の住宅の中には、「塗装してはいけない屋根材」が存在するのです。
これは決して脅しではありません。アスベスト規制の過渡期にあたる1990年代後半から2000年代前半にかけて製造された屋根材の中には、強度が著しく不足しているものがあります。こうした屋根材に良かれと思って塗装をしてしまうと、かえって危険な状態を招くことがあります。私たちヨシダは、屋根塗装において築年数の古いお住まいには基本的に塗装をお勧めしないという方針を持っています。今回は、その理由となる「塗装が不可能な屋根材」と、正しい対策についてご説明します。
塗装が不可能な、要注意屋根材3選

まず知っていただきたいのが、代表的な3つの要注意屋根材です。いずれもこの時期に広く使われたもので、ご自宅が該当する可能性もゼロではありません。
ニチハ「パミール」
1996年〜2010年製造
クボタ(現・ケイミュー)「コロニアルNEO」
2001年〜製造
松下電工(現・ケイミュー)「レサス」/「シルバス」
1999年〜2006年頃製造
一つ目は、ニチハの「パミール」(1996年〜2010年製造)です。最大の特徴は「層状剥離」という症状で、水分を含むとパイ生地のようにペラペラとめくれ上がり、ボロボロになっていきます。さらに致命的なのが、屋根材を留めている専用の釘がサビて破断してしまい、屋根材ごとズレ落ちたり飛散したりするリスクがあることです。こうなると、塗装は当然不可能です。
二つ目は、クボタ(現・ケイミュー)の「コロニアルNEO」(2001年〜製造)です。こちらは「ひび割れ・大きな欠け」が主な症状で、非常に脆く、人が乗っただけでパキパキと割れてしまうほどです。無理に塗装をしても、数年のうちに隙間から雨水が回り込み、補修が追いつかなくなってしまいます。
三つ目は、松下電工(現・ケイミュー)の「レサス」「シルバス」(1999年〜2006年頃製造)です。経年劣化によって非常に脆くなり、軽微な衝撃でも割れや欠落が起きます。台風や強風で破片が飛散してしまうケースも、決して少なくありません。
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これらの脆い屋根材に対して、「シーガード」という平板スレート用のカバー工法が、安価な解決策として提案されることがあります。これは既存の屋根に専用の接着剤(コーキング系など)で平板スレートを重ね貼りする工法です。しかし、上記のような過渡期のノンアスベスト屋根材に対しては、極めてハイリスクであり、私たちはおすすめできません。
土台ごと一気に
剥がれ落ちる
屋根材自体が層状に剥離・割れするものに接着しても、土台ごとシーガードが一緒にめくれ、脱落する原因になります。
釘の破断・ズレを
防げない
釘の腐食で屋根材全体がズレ落ちる欠陥に対し、上から部分的に接着するだけでは滑落を物理的に止められません。
下地の劣化を
補修できない
築15〜20年で下地が傷んでいる可能性が高い中、ビス留めをしないシーガードでは定着力を補強できず、根本解決になりません。
その理由は3つあります。一つ目は、土台の屋根材ごと一気に剥がれ落ちるリスクです。シーガードは既存の屋根材に接着させる工法ですが、パミールのように屋根材自体が層状に剥離するものや、コロニアルNEOのように基材自体が割れるものに接着しても、土台ごとシーガードが一緒にめくれたり、割れて脱落したりする原因になってしまいます。
二つ目は、釘の破断や屋根材のズレ・滑落を防げないことです。パミール等で発生する「釘が腐食して屋根材全体がズレ落ちる」という致命的な欠陥に対して、上から部分的に接着するだけのシーガードでは、全体のズレや重みによる滑落を物理的に止めることができません。
三つ目は、下地(野地板)の劣化状況を確認・補修できないことです。築15〜20年が経過していれば、雨水の侵入によって下地そのものが傷んでいる可能性が高くなります。シーガードはビス留めをしないため下地への定着力を補強できず、根本的な解決にはならないのです。
推奨される、正しい対策は2つ
では、こうした脆い屋根材に対しては、どうすればよいのでしょうか。接着に頼る工法ではなく、次のいずれかの手法をとるのが鉄則です。
(金属屋根)
既存屋根の上から防水シート(ルーフィング)を敷き、ガルバリウム鋼板などの軽量な金属屋根を下地までビスでしっかり固定します。屋根材が脆くても下地に固定するため安全です。
(全面交換)
古い屋根材をすべて撤去・処分し、下地の傷みを補修したうえで新しい屋根に完全に取り替えます。最も確実で、家の寿命を最大限に延ばすことができます。
一つ目は、本格的なカバー工法(金属屋根)です。既存の屋根の上から防水シート(ルーフィング)を敷き、ガルバリウム鋼板などの軽量な金属屋根を、下地(野地板)までビスでしっかり固定する工法です。屋根材そのものが脆くても、下地に直接固定するため安全性が保たれます。
二つ目は、葺き替え(全面交換)です。古い屋根材をすべて撤去・処分し、下地の傷みを補修したうえで、新しい屋根に完全に取り替える工法です。最も確実で、家の寿命を最大限に延ばすことができます。
いずれの工法も、共通しているのは「脆い屋根材に接着で頼るのではなく、健全な下地にしっかり固定する」という考え方です。
まとめ|「塗れます」より「塗れません」と言える業者を
過渡期に製造された屋根材は、表面を塗り替えれば済むという問題ではなく、「土台そのものが崩壊する」というリスクを抱えています。だからこそ、安価な塗装や接着工法に惑わされず、「長期的に安全を保てるかどうか」を見極めることが何より重要です。
私たちヨシダは、屋根塗装において築年数が経過したお住まいには、無理に塗装をお勧めしません。防水シートがボロボロになっていることも多く、塗装が最適解にならないケースがあるからです。お客様にとって本当に必要なのが塗装なのか、カバー工法なのか、葺き替えなのか——ご予算にも寄り添いながら、正直にベストなご提案をすることが私たちの役目だと考えています。
「うちの屋根、塗装できるのだろうか」「築年数が経っているけれど大丈夫だろうか」とご不安な方は、ぜひ一度ヨシダにご相談ください。ドローンによる無料屋根点検で、屋根材の種類や状態を正確に確認したうえで、正直な診断結果をお伝えします。塗れる屋根には塗ると、塗ってはいけない屋根には塗らないと、はっきりお答えするのが私たちの誠実さです。
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